牛肺の下処理とチャンファイニータのレシピ
牛肺を美味しく食べるには?
日本では食文化が育たなかった結果ほとんど出回っていない牛肺。
実は、個性的な香りとふわふわな歯ごたえが特徴で美味しく、業務用なら1キロ当たり350円で手に入れられる超お得な素材なんです!
今回は、業務用の冷凍牛肺を3キロ仕入れましたが、精肉店なら新鮮な冷蔵牛肺を取り扱っていることがあるのでチェックしてみると良いかも。
ただ、国内では牛肺の需要が小さいので常に売っている店はまれでしょう。
アマゾンや楽天でも売ってないので、個人経営の肉屋の店長と仲良くなって入荷してもらうのが一番手っ取り早くて確実な入手方法かと思います。
チャンファイニータ(Chanfainita)とは?
今回は牛肺の調理法として知る人ぞ知る、アフリカ系ペルー料理を紹介します。
チャンファイニータとは、「牛肺の煮込み」という意味です。
ペルー郊外の市場の大衆食堂などで売られている故、観光客はなかなか口にすることのできない一品。
かなりコア料理なのでこれを作れるだけでペルー通を名乗れるかも…?
さて、それでは
「牛肺なんてどうやって料理するの?」
「それって美味しいの?」
という質問に答えるべく、牛肺の下処理・調理の方法を紹介していきます。
牛肺の下処理方法
【新鮮な冷蔵品の場合】
- 適当な大きさの塊に切り分ける
- 水から30分茹でる。湯面に浮くのでたまに上下を入れ替える
- 血管を取り除き、1㎝角に切って煮込み料理に使う
工程2の後、ローストビーフのような具合に中央部分は赤いままです。
火は通っているので、新鮮な牛肺ならこの方法でOK。
気にせずサイコロカットして煮込みに移ってください。
※先日、屠畜から日の経った冷凍牛肺をこの方法で調理してしまい失敗。
食べれなくはないけれど、どことなく血なまぐさい仕上がりに。。。
そこで今回は、牛ハツの下処理方法を応用し、血抜きの工程を挟みます。
【屠畜から時間がたった冷凍品の場合】
- 凍った牛肺を1cm程度にスライスし、血管を除く(解凍すると切りにくい)
- ボウルに移して流水解凍する
- 塩水でもみ洗いしてから15分間牛乳(水でも可)にさらす
- 水から15分茹でる(スライスすれば浮きにくいのでほったらかし)
- 1㎝角に切って煮込み料理に使う
といった感じ。
手を動かしたり見はったりする時間が少ないから、こっちの方が楽ですね。
写真付きで少し補足を加えます。
肺というだけあって、凍っていても空気をたくさん含んでいるので簡単に切れます。
出刃や柳葉包丁がなくても大丈夫でしょう。
そして、写真の白く見える部分が血管。
かたくて食感が悪いので切り取って廃棄します。
また、牛肺は水に浮くのでざるをあてがいながら流水にさらします。
牛乳は少量入れてなじませる程度でOK。
ちなみに牛乳を使うと、水の時よりほんの少しくさみが弱まります。
ごく微妙な差ですが、エスニックさをとるか、万人受けをとるかを天秤にかけて決めるといいかなと思いました。
牛肺を使った料理のレシピ
ではチャンファイニータを作っていきましょう!
自己流に改変していますが、基本は『荒井商店のペルー料理』を参考にしています。
- 鍋にサラダ油をしき、調味料を全て加えて温める
- みじん切りにした玉ねぎを加えてしんなりするまで弱火で炒める
- じゃがいもと下処理済の牛肺を1㎝角に切って鍋に入れコンソメスープを入れて、じゃがいもが柔らかくなるまで煮込む
- お好みでパクチーの葉を混ぜる。アヒソースや柑橘果汁を添えてもgood
ジャガイモを多めに使っているので、ご飯がなくても満足感が得られます。
アヒソースはマヨネーズとアヒアマリージョを4:1で混ぜてレモンを絞れば簡単にできるのでぜひ添えて、まったりした爽快感を楽しんでください!
牛肺はこれ以外にも竜田揚げや土手煮もどきとして調理できます。
精肉店で見つけたらちょっと試してみてはいかがでしょうか?
「アヒアマリージョ?」となった方のために当ブログでは基本食材をまとめています。このほかにも多数の食材を紹介しています。